abouT YIN Yoga
陰ヨガとは
「陰」のアプローチ
「陰ヨガ」は、体の深い組織をターゲットに、ひとつのポーズをゆっくりと長い時間キープするヨガです。
体が硬い方や高齢の方でも無理なくできる優しいアプローチでありながら、体の柔軟性や可動域の向上だけでなく、心に働きかける瞑想的なヨガで、深いリラックス効果が得られます。
ヨガには様々なスタイルがあります。一般的にヨガスタジオで教えられているクラスは、主に「ハタヨガ」「ヴィンヤサ」「アシュタンガ」「ホットヨガ」などがありますが、これらはすべて「陽」のタイプのヨガプラクティスです。
これらのヨガと対極にあるのが「陰ヨガ」です。
ここでは陰ヨガがどのようなものなのかご説明します。
陰ヨガとは?
陽のタイプのヨガは、主に筋肉に働きかけます。
一方陰ヨガのターゲットはより深い部分にある「結合組織」です。結合組織には、筋膜、靭帯、腱などが含まれます。
陰ヨガはポーズを長時間キープすることで、これら結合組織を働きかけます。陽のヨガよりもよりゆっくりとプラクティスを行い、それによって、自分の内側と向き合い、瞑想的な時間を持つことができます。
さらに陰ヨガは中医学に基づき、私たちの体の中を流れる気の通り道、経絡に働きかけます。時間をかけて体を伸ばしたり、一定の部分を圧迫することで、滞っている気の流れを開放し、心身の健やかさを促します。
陰ヨガのプラクティスは、まるで鍼治療やタイマッサージの施術を受けた後のような感覚になることが多くあります。
また、気功や太極拳など、気を扱う古来からの多くのプラクティスと同様、体だけでなく、心にも深く働きかけるのも陰ヨガの魅力の一つです。
ポーズは3分から5分、または講師によってはより長くキープすることもあります。それは、表面の筋肉ではなくより深い部分にアクセスするためであり、また結果的に瞑想的な時間となることが多くあります。
こんな方におすすめです
・忙しすぎて自分の時間を取る暇がない方
・ストレスを解放したい方
・睡眠の質を高めたい方
・生理不順・生理痛などでお悩みの方
・腰痛や肩こりを改善したい方
・体が硬く他のタイプのヨガをやる自信がない方
・自分の心身を知り、セルフケアをしたい方
・関節の可動域を改善したい方
・とにかく癒されたい方
感覚を受け入れることで、真に現在に在ることの喜びを味わう
現代のストレス社会では、動的で成果を求める「陽」のエネルギーに溢れています。がんばりすぎて心も体も硬くなっているとき、「陰」は自己受容を促し深い開放と癒しをもたらします。
近年、陰ヨガの人気がどんどん高まっているのは、がんばって自分を変えていく陽のヨガ、そして成果主義の陽の活動が主流な現代に疑問や生きずらさを感じている人が多いからなのではないでしょうか。
何かを達成するために頑張る。それは素晴らしいことです。でもその頑張りが、自分の内側からくる喜びを原動力としたものではない限り、達成しても心は満たされません。
そんな時、立ち止まって静かに自分と向き合う時間が必要です。陰ヨガは、極めて瞑想的でありながら、アプローチはあくまでも体。だから難しく考えることなく心と体の統合と解放を感じられるのです。
いったん立ち止まって自分をケアする「陰」の時間をとることで、より生きやすく、そして「陽」のアクティビティももっとパワフルに楽しめます。それはまるで、高く高くジャンプする前にいったん腰をかがめて一息つく、そんな時間なのです。
陰ヨガは体のプラクティスでありながら、同時に心をケアできる最高のツールです。自分の体との新しい関係を見いだすことができるでしょう。
陰ヨガの身体的効果
陰ヨガはただのリラックスではありません。クラスの後は、しっかりと身体的効果も感じるでしょう。
結合組織を刺激する
「筋膜」という名前をここ10年ほどよく聞くようになりました。
筋膜は、筋肉や関節など体の組織を包むもので、体の至る所に分布しています。この結合組織が十分に使われていないと、弾力性がなくなり、痛みやこわばりの原因になります。陰ヨガのポーズを長時間とることで、結合組織を優しくストレッチすることができ、身体はそれに反応して筋組織を柔軟に、強くしてくれます。
柔軟性の向上
筋膜がより弾力性を持ち、関節の可動性が向上すると、柔軟性が高まります。筋膜の伸縮性を高めるには、少なくとも120秒以上の持続的なストレッチが必要であることがわかっており、これが陰ヨガのプラクティスの大きな効果です。
血行の促進
ゆったりとポーズを行い、結合組織を刺激しながら深い呼吸をすることで、体内の血流が促進されるため、陰ヨガを行うと、激しい動きはないにもかかわらず、身体の芯からじわじわと暖かさを感じることが多くあります。
ストレス解放
陰ヨガクラスの後は、体が楽にすっきりしているだけでなく、心も穏やかさを感じるはずです。これは陰ヨガが副交感神経を優勢にし、心拍をゆっくりにする効果があるからです。また、精神的にも、ポーズを完成させることが目的ではなく、今そのときを味わう陰ヨガは、自己受容を高め、生きづらさから解放してくれます。
ここで挙げたのは、陰ヨガで感じる効果のほんの一部です。
これらの効果に加え、睡眠の質の向上、生理痛や生理不順、PMSなどホルモン関係の不調の改善など、陰ヨガの効果は多岐にわたります。
さらに陰ヨガで感じる変化は、体・心・エネルギーと、ホリスティックなものです。
是非ご自分のために、自分だけの時間を楽しみに来てください。